詳細
カンボジアでは、40年前のポル・ポト政権の時代に約8割の教師や知識層が虐殺され教育制度が崩壊しました。近年、学校施設の寄贈などハード面の支援はいろいろな団体が行なっていますが、ソフト面の整備が圧倒的に不足しています。学校で教える教師の6割以上は中学校卒以下という統計があり、生徒に十分な基礎教育ができない状況です。
上記のような背景を元に、このプロジェクトは、①プノンペン教員養成校に日本の経験豊富な教育アドバイザー2名(いずれも無報酬)を約1年間派遣し、カンボジア人教師を通じて教員養成校の生徒に教え方を指導すること、②日本から必要な教育資材を送り、教育アドバイザーがこれらの教育資材を活用して、新たにカンボジアの現地にあった教材開発や作成を行うこと、を目的としています。
数年前まで、教科書とペンだけで教えていた教官が、教育資材を使って自信を持って楽しく指導している姿が見られるようになり、このプロジェクトがカンボジアに根付きはじめていることを物語っています。
派遣後半年が経過しますが、多数の先生に指導方法が行き渡るように、視聴覚教材の制作にも力を入れています。これまで電気回路板、三角形の面積(算数)、方位磁針、レンズ付き針孔写真機、固体の体積変化などのクメール語化したビデオ教材を作成しています。
2015年11月13日(金)プノンペンにて、教育大臣など列席のうえ記念式典が開催され、参加RCにそれぞれ感謝状が贈られました。